音声と文字で解説するので、お好みの方でどうぞ!!
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こんにちは!チェカンノです。
今回ご紹介する本は、横道誠さんが書かれた、『なぜスナフキンは旅をし、ミイは他人を気にせず、ムーミン一家は水辺を好むのか』です!
ムーミン世界の登場人物が発達障害だと思いながら読んだことはなかったのですが、面白い視点だなぁと思い、読みました。
横道 誠さんについて
作者の横道さんは京都府立大学文学部の准教授で、専門は文学。当事者研究なのだそうです。40歳で自閉症スペクトラム症、ADHDと診断され、発達障害者当事者自助グループの活動も精力的に行っているそう。その自助グループを見て「ここはムーミン谷だ」と思ったのが執筆の結果になったそうです。
この本の他にも10冊以上専門家の目線から本をたくさん出版されています。
ニューロマイノリティ、という聞き慣れない言葉
この本には「ニューロマイノリティ」という言葉がなん度も出てきます。
ニューロマイノリティとは
「ニューロマイノリティ(神経学的少数派)」のことの総称されています。
注意欠如多動性障害(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)、失読症、行動不全、算数障害などの症状を持つ人々のことを指す。
耳慣れない言葉だったので、調べました。
横道さんの著書にはこのような専門用語がたくさん出てきて勉強になります。
何気なく触れていた、ムーミンの世界の新しい視点
自分勝手で、てんでバラバラなのに、ムーミン谷でみんなが仲良く暮らしてるのはなぜなのか。
発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠陥多動症)と診断された文学研究者の著書には、ムーミン・シリーズのキャラクターの多くに「ニューロマイノリティ(脳の少数派)」の特性が備わっていると感じられ、それが独特の世界観と調和につながるという。
はみ出している人たちのために書かれたというムーミン・シリーズの新たな魅力を見出し、ムーミン谷のように住み良いヒントに満ちた1冊!本著カバー裏説明より
この本は、ムーミン谷に住むキャラクターたちの行動や性格を心理学や社会学の視点から分析し、それぞれの生き方の意味や背景を探る内容です。
普段は童話として楽しんでいたムーミンシリーズが、より深い哲学的なテーマを持っていることに驚きました。
ムーミンが大好きな横道さんが語る、共通点の数々
横道さんは「ムーミンが大好き」です。
それもそんじょそこらの好きさではなく、にわかにムーミンが好き、というレベルで横道さんの前に立とうものなら、「ああ、ごめんなさい。私なんてまだまだでした」と平伏してしまうほどのレベル。
ムーミンオタクだと思います。(私、オタクは尊敬してます)
この横道さん自身が、好きなものにのめり込める姿こそが美しいな・・・と思いながら読みました。
この本は読んだ後ムーミンをおさらいしたくなる本です。
(どうしてもそうだったのか確認したくなる)
作者のトーベ・ヤンソン の人生に興味を持った
この本ではたくさんのムーミンの具体的エピソードが紹介されていたのですが、私が一番興味を持ったのは、作家のトーベ・ヤンソン自身でした。
彼女は恋多き女で男性とも女性とでも恋したそうなのですが、その恋愛相手達がキャラクターの元になっている、という説です。
トーベ・ヤンソン自身も自閉的特性を持っていて、じぶんの恋人達をそれとは知られない形で作品に出していくのはその特性があるみたいです。
これは表現者あるあるだなぁと、思いました。
トーベヤンソンのことはあまり知らなかったので、トーベという映画を拝見しました。
著書を読んで映画を見ると、なるほど!と思うことも多々。
ムーミンオフィシャルサイトより「トーベ」の説明ページ
それでは、ここまで読んでいただいてありがとうございました!
チェカンノでした!またね♪