【読書感想】起業家という冒険　成田修造 著

こんにちは！かんのです。
今回ご紹介する本は、「起業家という冒険」です。

企業に特別な才能は必要ない

『起業家という冒険』を読んで感じたのは、起業とは「特別な才能を持つ人の物語」ではなく、不確実性を引き受ける選択の連続なのだということでした。

多くの経営書は、成功事例や再現性のあるフレームワークを提示します。
一方で本書は、起業家の思考や葛藤、孤独といった、あまり語られにくい部分に光を当てています。
そこに描かれているのは、英雄ではなく、迷いながら決断を重ねていく一人の人間の姿です。

私自身、会社を自分で起こすことになるとは思っていませんでした。
しかし転職を繰り返すうちに、「これは自分で一度やってみるのも、転職するのも変わらないな」と感じ、会社を起こす選択をしました。
今振り返ると、それは大きな野心というより、「今いる場所に留まり続けるリスク」を直視した結果だったように思います。

本書を通して印象的だったのは、成功そのものよりも、意思決定が生まれる背景や構造に目を向けている点です。
結果だけをなぞっても意味はありません。
重要なのは、なぜその判断がなされたのか、どんな制約の中で選ばれたのかというプロセスです。

経営とは、安全な道を選び続けることではありません。
失敗の可能性を理解した上で、それでも進む道を選び、その責任を引き受け続けることです。
『起業家という冒険』は、起業や経営を「夢」や「成功談」としてではなく、覚悟ある日常の選択として捉え直させてくれる一冊になりました。

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