チェカンノ

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こんにちは!かんのです。
今回ご紹介する本は、「世界は経営でできている」です。

「上司はなぜ無能なのか」ってインパクトのある帯ですよね!!

経営センスは生き方のセンス

本書を読んで最初に感じたのは、「経営とは会社の話ではなく、生き方そのものなのだ」という気づきでした。
私はこれまで、経営という言葉を「仕事」や「組織」「数字」の世界に限ったものとして捉えていました。
しかし本書では、家庭、恋愛、人間関係、老後、さらには日常の些細な行動にまで、すべて経営の視点が通用すると語られています。

特に印象に残ったのは、「頑張れば頑張るほど成果が遠のく理由」や、「注意書きを増やすほど事故が増える」という指摘です。
一見すると、努力や管理を強めることは正しい経営判断のように思えます。
しかし著者は、それが本来の目的である「価値創造」からズレた瞬間、むしろ成果を遠ざけてしまうことを、論理的に説明しています。
精神論ではなく、構造としての問題を示している点が非常に納得感のある内容でした。

また、「他者のために自分を疲弊させ続ける生き方」と、「他者から奪って自分だけが幸せになる生き方」のどちらも、倫理的ではなく論理的に間違っているという指摘には、強く考えさせられました。
善悪の話ではなく、仕組みとして持続しないという視点は、経営にも人生にもそのまま当てはまる考え方だと感じます。

本書で示される経営の定義は、「他者と自分を同時に幸せにする価値創造を目指し、対立を解消しながら豊かな共同体をつくること」です。
この視点に立つと、仕事上の判断だけでなく、部下との関係、家庭内の行動、日常の選択ひとつひとつが、すべて経営判断であると捉え直すことができます。

読み終えた今、「うまく生きる方法」よりも、「自分の人生をどう経営するか」という問いの方が、しっくりくるようになりました。
本書は即効性のあるノウハウを与えてくれる本ではありません。しかし、自分自身が人生の当事者であり続けるための、思考の土台を静かに整えてくれる一冊だと感じました。

かんの

作者のユーモアある語り口のおかげで、重くなりがちな「経営」というテーマを、身近な日常の話として楽しく読むことができました。
経営を専門知識としてではなく、「考え方」として捉え直したい方におすすめの一冊です。

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